流通している「真牡蠣」は100%養殖?

天然物が販売されていない理由とは!?

食材のジャンルを問わず、一般的に「養殖物」は「天然物」と比べると一段低い評価をされてしまうことが多いです。しかし、世界で最も人気のある養殖種でもある「カキ」に関してはこれは当てはまらないといいます。

出典写真(以下全て):写真AC

世界中で愛されるカキ~oyster~

世界的な需要増にあわせ、より多くの種類の魚介類が養殖されるようになっている現代。その中でももっとも広く、様々な地域で養殖されているのがカキです。彼らは二枚貝ながらひとつのところに固着して生育するという特徴を持っており、それを利用した様々な養殖が各地で行われています。

日本でも広島県を中心に全国各地でカキの養殖が行われており、現在では年間20万トン前後の出荷量があります。養殖量で言うとノリ、ホタテに次ぐ3位の量で、マダイやカンパチなども凌ぐ量になっています。

マガキは養殖品しか売られていない?

日本でカキの養殖が行われるようになったのは17世紀、江戸時代のことであると言われています。はじめは干潟に稚貝を撒くというシンプルな方法でしたが、やがて海中に吊るす「垂下式養殖」という技術が確立され、以降は主要養殖水産物としての地位を確立しました。

一方マガキそのものは自然界にも天然物が棲息しており、どのような海域でもごくありふれた存在となっています。最近東京湾奥の干潟で問題となっている「カキ礁」などのように、干潮時に完全に干出してしまうような場所でもマガキは容易に生育することが可能であり、採取も大変容易です。

しかし統計によると、マガキの養殖量と生産量はほぼ一致しています。つまり「出荷されているマガキのほぼ100%が養殖品」ということができるのです。これには理由があるといいます。

ただし、夏に旬を迎えるカキ「イワガキ(岩牡蠣)」については逆にほぼ100%が天然物です。

なぜカキは「養殖のほうが良い」のか

実は、天然のカキ(マガキ)は一度採取されると、同じ場所に新たな稚貝が付着することはないそうなのです。そのために一度天然のカキを採取すると、同じ場所で再び採取するためには新しい漁礁を作るなどの環境整備が必要となり、非常に手間がかかるとのこと。

更に、どこにでも棲息できるカキですが、その一方で「品質の良いカキ」が獲れるようなところ(水深や環境)は限定的で、それに当てはまらない場所で生育したものはどうしても味が落ちてしまうといいます。

これらの理由から、天然のカキを漁獲するのは手間がかかり、なおかつ品質にもばらつきが発生してしまうため、流通に向いていないといえます。養殖の場合は品質の良いカキの養殖に好適な場所を選ぶ事ができる上に、品質の良いカキ同士をかけ合わせた”サラブレッド”を選んで育てることも可能であり、品質面でも価格面でも天然品が敵うものではないのだそうです。

一般的に養殖品といえば「人工的で天然物に敵わない」というイメージが強いですが、カキに関しては当てはまらないということが言えそうです。

岩牡蠣と真牡蠣の違い

岩牡蠣と真牡蠣では、育てる期間の長さ、出荷の時期、牡蠣の味、大きさもまるで違います。

日本国内で最も多く出荷されている牡蠣の種類は『岩牡蠣(イワガキ)』と『真牡蠣(マガキ)』。岩牡蠣と真牡蠣を比べると、育つ期間や産卵時期、旬として出荷される時期や味、そのすべてに大きな違いがあります。
産地もざっくり大きく分けると、岩牡蠣は日本海側が多く、真牡蠣は太平洋側で多く養殖されています。

「岩牡蠣」は夏が旬。大きくてジューシーな味

岩牡蠣の旬は夏で、水揚げ時期は6月~9月のおよそ3ヶ月間です。岩牡蠣は産卵期の数ヶ月を時間をかけてゆっくり産卵するため、水温が高い夏の間でも味が落ちることがなく出荷することができます。また岩牡蠣は時間をかけて成長するため、殻と身が非常に大きく育ちます。真牡蠣に比べ、大きさも厚みもあり、見た目で明らかに分かるほどのボリュームです。岩牡蠣の味はその大きさのわりに繊細でジューシーな味わいが特徴です。また岩牡蠣には「天然もの」と「養殖もの」が存在するのも特徴のひとつです。

「真牡蠣」は冬が旬。旨味たっぷりでクリーミーな味わい

真牡蠣(マガキ)の旬は冬。水揚げ時期は10月~4月の半年間です。岩牡蠣は産卵期の数ヶ月を時間をかけてゆっくり産卵するのに対し、真牡蠣は産卵期間の数ヶ月に一気大量産卵します。牡蠣の特徴は、産卵後は体内の栄養素が落ちてしまうこと。同時に牡蠣に含まれるグリコーゲン(旨味そのもの)も落ちてしまいます。そのため真牡蠣については、産卵前の冬の時期が旬となります。大きさは岩牡蠣と比べると小ぶりですが、旨味が凝縮されクリーミーな味わいが特徴です。また真牡蠣は「養殖もの」がほとんどで1年から3年かけて育ちます。

北海道の牡蠣

北の二大産地が生み出す『海のミルク』

北海道の牡蠣は主に真牡蠣(マガキ)です。殻の輪郭はやや丸く、楕円形から長楕円形です。塩分の多少低い内湾の干潮線付近にある岩礁やれきに付着して生息します。マガキ漁業は、現在はすべて養殖といっても過言ではないほどで、サロマ湖と厚岸湖を抱える網走と釧路両管内で北海道全体の9割近くを水揚げしています。

北海道では冬に湖などは結氷するため、水中に垂下して天然で成長させる「垂下式養殖」がとられています。マガキが最もおいしい時期は12~2月。これは氷下で生息し厳しい冬を越すことで旨味成分の一つであるグリコーゲンが蓄積されるためといわれています。ほとんどが生のむき身で出荷され、酢のものやフライ、なべ料理などに利用されます。別名『海のミルク』と呼ばれるように、高い栄養価をほこり、人間の体に必要なミネラルをたくさん含んでいます。

■分布図分布図道内全域で養殖しているが網走、釧路(サロマ、厚岸)が特に多い■漁獲時期漁獲時期渡島11月~翌3月、石狩・後志4月~6月、網走10月~翌3月、十勝・釧路周年
北海道ホームページより

北海道の厚岸(あっけし)という場所をご存知ですか?牡蠣の名産地としてたぶん北海道では一番に知られるところです。しかも、日本でただ一か所、1年中牡蠣が出荷できる場所でもあるのです。栄養たっぷりの海で育った、濃厚な旨みと甘みの牡蠣。生でもおいしい厚岸の牡蠣は常識を覆すおいしさです。

厚岸には海水と淡水が混じる汽水湖である「厚岸湖」と海水の「厚岸湾」があります。山の養分をたっぷりと含んだ川と栄養豊富なプランクトンがいる海が混じり、牡蠣が育ちやすい環境にあるのが特徴です。さらに海水の温度が低いことで牡蠣の成長がゆっくりになり、栄養を取り続けることで大きくておいしい牡蠣に成長します。

また、厚岸湖と厚岸湾は場所によって水温が違い、その性質を利用して季節によって養殖の場所を変えることで一年中牡蠣の出荷が可能になるのです。

厚岸にはかつて多くの牡蠣が自生していましたが、明治以降は乱獲のため、天然の牡蠣はだんだんと姿を消してしまったそうです。そこで養殖に切り替わっていったのですが、稚貝は宮城県産に頼っていました。1999年に厚岸町カキ種苗センターができたことで、稚貝から純厚岸産の牡蠣の生産を開始し、「カキえもん」という名称でブランド化されています。

日本海の荒波にもまれた寿牡蠣

日本海の荒波にもまれた寿都産殻付き牡蠣「寿牡蠣(ことぶきかき)」
寿都湾の北側にある美谷(びや)地域などで、養殖されている「寿牡蠣(ことぶきかき)」というブランド牡蠣があります。

毎年品薄になるほど評判がいい牡蠣です。寿都の牡蠣の旬は4月下旬から7月上旬となっています。通常の真牡蠣は秋から冬、春が旬ですが、寿都は海水温の関係もあって、4月下旬からが旬となり、約2ヶ月ほどの僅かな期間だけの水揚げとなります。

宮城種を2年間、この寿都湾で育てています。海が荒れることが多いので、延縄式で牡蠣を養殖しています。1本のロープに牡蠣の連を吊るしていますが、落ちることもあるために、ネットでガードしています。

水揚げされる場合には、株の状態です。海のシケが多いため、三陸で行われているような「耳つり」や「温湯処理」はしていませんので、大きさが多少マチマチになっています。また海水温が低いため、本州のように大きく育つことはありませんが、北海道の清浄な漁場で育っているために臭みがなく、日本海の荒波で育っていることによって、自然な塩味と甘みのバランスがとてもいいです。

まとめ

牡蠣、年間ですごい多くの量を食べることはありませんが、必ず数回は食べます。どうせ食べるならおいしいものを。そして北海道産の味の濃い牡蠣を食べたいですね。

ちなみに、2020年は新型コロナウイルス騒動で牡蠣などの海産物イベントも全て予定が変更や中止になっていますが、ドライブスルーセールなんてことを寿都町ではやっていたみたいですよ。

寿都町ホームページより

北海道の牡蠣の名産地、厚岸。そして寿都の寿牡蠣。旨みの強い、プリプリとした牡蠣は北海道自慢の味です。おいしくてしかもリーズナブル。厚岸の牡蠣はさらに1年中食べられる!皆さんもよかったら北海道の牡蠣をぜひどうぞ。


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